ここ数年、地域で見守り活動等を行う消費生活サポーターに関する研究に継続して取り組んできました。消費者市民社会を構築するためには、自ら行動して問題解決にあたることの出来る消費者が育っていくことが必要であり、そのような教育の実践の場のひとつが消費生活サポーター養成講座ではないかと考えているからです。

 

本年9月末に発行された『消費者教育』第40冊(日本消費者教育学会)に拙稿『消費生活サポーターに対する施策の効果検証-埼玉県下の基礎自治体調査から-』が掲載されました。これまで市区町村レベルでの消費生活サポーターに関する論考を皮切りに、都道府県レベルでの論考、消費生活サポーター個人レベルでの論考に取り組んできました。今回は県と市町村を一体として捉え、養成から活動に至る段階で県や市町村がどのように関わっているかについて考察を行いました。ここ数年の研究成果の取りまとめのつもりで執筆しましたので、機会がありましたらお読みいただけますと幸いです。

 

また、消費者安全確保地域協議会に関する論考にも取り組んでいます。本年8月末には『地方自治みえ』(三重県地方自治研究センター)に拙稿『消費者安全確保地域協議会 ~高齢者等の安全・安心と地域コミュニティの再生~』が掲載されました。文字数の関係であまり深い考察は出来なかったのですが、現状の問題点の抽出は出来たのではないかと思っています。今回は既存文献の検討にとどまりましたので、今後は自ら実地調査を行い、消費者安全確保地域協議会の方向性を探っていくことが出来ればと考えています。

 

このような研究を続けられるのも、調査研究に快くご協力いただいた自治体、消費生活サポーター、そして消費生活サポーターを支える消費者団体の皆様のお蔭です。残念ながらコロナ禍のご時世では、人々が集まり啓発活動を行うことが難しくなっていますが、これまでの関係者の方々の努力が無駄にならないよう、少しでも維持・前進させていくことが必要だと思います。このような論考を書くことが地域の見守り活動の重要性を知らせる機会になり、少しでも後押しになるようであれば幸いです。