国際標準であるISO14001やエコアクション21(EA21)などの「環境マネジメントシステムの導入」を、企画競争や総合評価競争入札、入札参加資格審査の際の重点評価項目としている自治体が多数あります。EA21はガイドラインに基づき、中小事業者等の環境取組を効果的、効率的に促進するため、環境省が策定した環境マネジメントシステムです。審査人による環境経営相談等を通じ、事業者は環境負荷低減だけでなく、経費削減や生産性、歩留まり向上等の経営面の効果を実現しています。

仕事と環境は一体と捉え、不良品の発生を極力減らす取組は、リサイクルエネルギーを低減でき、作業効率が上がります。「高温注意」表示がある現場は、廃熱に対する社員の意識を向上させ、可能な範囲で廃熱を有効利用し、低減するなどの対策が必要となります。屋根に省エネ効果のある遮熱塗料を施した事業者は、特殊顔料で赤外線を高反射し、表面温度の抑制に成功しています。これにより、冷房による消費電力が削減できました。産業廃棄物処理業およびリサイクル業者はICTを活用し、収集運搬ルートを見直しました。渋滞を避ける、近隣拠点を賢く結ぶなど、ICTの情報通信技術を活用する効率的なトラックやダンプカーの運用は、燃料消費を抑えCO2削減と経費節減を達成しています。

機械、電子部品、自動車関連、プラスチック、食料品など、製造業の業績がよくなると産業廃棄物が増えます。そのような中、CO2削減に向けて中長期で二桁のチャレンジ目標を掲げ、産業廃棄物の再資源化率を年々上昇させている事業者があります。全社有車にドライブレコーダーを取り付けた事業者や、ハイブリッド重機を導入した建設事業者、新社屋への移行に際し、LED電球の採用と自然光の利活用を推進した事業者もあります。

電気のみで走行するEV車や燃料電池車(FCV)など、走行時にCO2などを出さないゼロエミッション車(ZEV)が登場し、テクノロジーは日々進化しています。自動車用プラスチック製品の製造事業者は、今後EV化の潮流がさらに進展すると、防音材等が不要になる可能性があります。それに向けた対応策の検討がすでに始まっています。資源の制約や環境問題への関心の高まりを背景に、持続可能な環境経営と長期的な成長を目指している事業者は、未来に向けて加速度をつけて動き出していると感じます。