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抱っこひもの転落事故を防ごう!

抱っこひもの転落事故を防ごう!

抱っこひもは、赤ちゃんと一緒にお出かけするときの必需品です。パパやママと抱っこひもを通して直接ふれ合えるのは、赤ちゃんにとっても安全・安心な環境に違いありません。

 

しかし、抱っこひもの使用時に転落事故が起きていることをご存知でしょうか。頭から落ちてしまうことが多く、重症の場合は前頭骨骨折や頭蓋内損傷のために入院することもあります。2014年に実施した東京都の調査では、2009年以降117件の転落事故が発生し、そのうち27件は入院を要する重症事例でした。しかも、赤ちゃんの月齢では12か月未満が多く、特に4か月以下に集中して事故が起きているのは大変痛ましいことです。パパやママになったばかりの方達の心情を思うと、このような事故が起きないようにしなければならないと強く感じます。

 

抱っこひもの安全基準として、一般財団法人製品安全協会が定めるSG基準があります。従来、日本では赤ちゃんを背中におんぶすることが多かったのですが、最近では身体の前で抱っこすることが主流になっています。また、海外製品が抱っこひも全体の50%以上のシェアを占めるようになり、新生児から縦抱きで使用できるものも出てきました。このような市場の変化や東京都商品等安全対策協議会から基準改正の要望書が提出されたことを受け、海外を含むメーカー各社や業界団体、消費者、行政等が検討を行い、2015年3月に基準が改定されました。主な改正点は次の通りです。

 

(1)基準の名称を「子守帯」から「抱っこひも」に変更。
(2) 縦対面抱っこ式では、頭部の左右側面と後部を覆う頭当てがあることを追加。また、縦抱っこ式の適用対象年齢を、これまでの「4か月から24か月まで」を「1か月から24か月まで」に変更。
(3)赤ちゃんが容易に落下しない構造であることを基準に追加。また、「前に屈み片手を下げる動作」を含む7種類の動作を行うことで落下しないかを確認することを明記。
(4)腰ベルト付きのものが多くなったことから、その引っ張り力について見直し。
(5)全体の強度を確認するために、従来の袋式のみならず、横抱っこ式を除く全型式で繰り返し衝撃試験を行うことに変更。
(6)海外規格(ASTM)で規定されている落下の危険性及び窒息の危険性等について、本体表示と取扱説明書の項目に追加。

 

製品安全協会では、抱っこひもの安全のためのビデオを作成し、安全な使い方の普及に努めています。ビデオで説明されている安全な使い方のポイントは次の通りです。

 

全般的な注意事項

・正しい使用方法を確認する
・安全性の高い製品を選択する

抱っこひもの正しい使用方法

・赤ちゃんの月齢に対応するものを選ぶ
(使い方によって対象月齢、装着方法が異なります)
・使用前に取扱説明書をよく読んで確認する

装着時の注意ポイント

・できるだけ低い姿勢をとり、安全な場所で装着する(はずす時も同様)
・ベルト等のゆるみがないか確認する
(とくに厚手の上着を脱いだあと、他の人が使用したあと)
・顔がふさがっていないかを確認する
・装着方法は製品、使い方によって異なるので、取扱説明書をよく読み、正しい手順を確認する

動作時の注意ポイント

・物を拾う時などには、必ず手で支えてから、ひざを曲げて腰を落とすよう心がける

 

 

抱っこひもは、あくまでも補助具です。前かがみになったり、急に立ち上がったりするときは、抱っこひもを過信せず、必ず手を添えることが大切です。

 

抱っこひもを使っているパパやママ、そして、これからパパ・ママになる方たちは、是非このビデオを見て、安全に抱っこひもを使ってください。

 

ビデオ「抱っこひもの安全な使い方」(製品安全協会作成)

 

≪参考≫
■東京都商品等安全対策協議会報告書『抱っこひも等の安全対策』 平成26年12月 東京都生活文化局発行
■一般財団法人 製品安全協会 「抱っこひものSG基準」、ビデオ「抱っこひもの安全な使い方」

 

 

 

くらしに役立つミニ知識

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