消費生活に関するわが国最大の専門家団体 公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 NACS(ナックス)

国際ローミングとは ~インターネットを海外で使うために~

国際ローミングとは ~インターネットを海外で使うために~

海外でスマートフォンやパソコンなどの端末を使いインターネット接続するには、街中やホテルなどのWi-Fiスポットを利用する方法と携帯電話会社などのサービスを利用する方法の2種類があります。携帯電話会社のサービスを利用する方法のうち、国内で契約をしている携帯電話等を海外でも利用することを「国際ローミング」といいます。roamとは、「歩き回る、放浪する」という意味です。

 

日本で契約している携帯電話会社(キャリア)の携帯電話を海外で利用する場合には、日本の携帯電話会社がその国や地域でサービスを提供している電話会社から回線を借り、契約者にサービスを提供することになります。利用料金は、実際に利用した国の携帯電話会社から、日本での契約先である携帯電話会社に請求がいき、その携帯電話会社から契約者に請求がいくしくみです。

 

国際ローミングの課金のしくみ

国際ローミングには音声通話とデータ通信(パケット)の2種類がありますが、スマートフォンの普及により、データ通信での高額請求のトラブルが多くなっています。では、実際の課金のしくみを見てみましょう。

 

音声通話の場合

海外にいるAが国内のBに電話をした場合

日本の携帯電話会社X社の契約者Aが海外から国際ローミングを利用して日本にいるBへ電話をかける場合、AはX社の定める国際ローミング利用料金を負担し、X社は海外の携帯電話会社Y社網の使用料を支払うことになります。音声通話ですので、国内でAからの通話を受けるBには通話料の負担はありません。

 

 

 

国内にいるBが海外にいるAに電話した場合

日本国内からBがX社の国際ローミングを利用して海外にいるAに電話をかけて話をする場合には、Bは国内通話料しかかかりません。Aは海外携帯電話会社の通信網を使うため、海外携帯電話会社Y社の定める国際ローミング利用料金を負担します。つまり、Aが電話の受信者であってもAの電話料金がかかります。

 

 

データ通信の場合

データ通信はデータをサーバに取りに行くので、受信しても送信しても通信料が発生します。日本で利用の場合は、国内携帯電話会社の定める通信料金の負担だけになります。しかし、海外で利用した場合には、通話と同様に、海外携帯電話会社の通信網を使用するため、日本の携帯電話会社X社の契約者には国際ローミング利用料金がかかります。

 

国際ローミングのトラブル

近年は、インターネットのデータ通信を使い、ビデオ通話(テレビ電話)、音声通話、チャットができる無料通話アプリ(スカイプやライン等)が多くでてきており、世界中に急速に普及しています。それに伴い、海外からの通話も無料のアプリを利用したはずなのに数十万円もの高額な請求になったとのトラブルも発生しています。
その原因は、無料通話アプリをインターネットにつなぐときに使うデータ通信料にあります。インターネットに接続する場合、現地の無料のWi-Fiを使わずに国際ローミングで接続すると、従量制課金※1となり、殆どの国際ローミングでは予想外の高額になります。特に、動画データや音声データの送受信はデータ量が大きいため注意が必要となります。

 

日本で契約している携帯電話機を海外で利用するためには

現在発売されている携帯電話機の殆どは国際ローミング対応の仕様となっており、SIMカード※2を差し替える等の手続きなしでそのまま海外でも利用できるようになっています。大変便利ですが、料金体系は前述のようになりますので、日本にいるような感覚で海外で使用していると、帰国後に高額な請求をされるといったトラブルになりがちです。

 

その対策として、日本の大手携帯電話会社各社は、海外の電話会社と個別に提携してパケット定額制(例えば1日当たり1600円)をとっています。しかし、提携国、提携の携帯電話会社は限られていますので、海外旅行などの予定がある場合には、滞在国の回線を確認してから出発してください。

 

また、国際ローミング定額制であっても自動接続の設定になっていると、利用している地域内の近くの基地局に自動的につながるため、自分が契約している日本の携帯電話会社と提携している会社ではない電話会社の携帯電話回線に接続してしまうことがあります。「定額のはずが従量制で予想外の高額になってしまった・・」というトラブルにならないためにも、海外では、必ず手動で接続先を確認してから利用するようにしましょう。

 

 

※1 従量制課金:通信サービスの課金方法の一つ。1パケット毎に○円、通話30秒毎に△円というように利用料に応じて課金される料金体系。従量制に対する課金方法として定額制がある。
※2 SIMカード:携帯電話の番号や契約端末を特定するための固有のID番号などが記録されているICカードのこと。 SIMカードは契約の携帯電話会社が発行し、スマートフォンなどの端末に装着される。

 

(執筆協力:NACS東日本支部 ICT活用研究会

くらしに役立つミニ知識

くらしに役立つミニ知識

PAGETOP
公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-17-14 全国婦人会館2F
Copyright © NACS All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.