■ 「NACSエネルギー討論会」を緊急開催しました 政府から、2030年の原子力発電比率を、0%、15%、20〜25%とする、3つの選択肢が提示され、 8月末に決定されるエネルギー・環境戦略にむけた国民的議論として、パブリックコメントの募集、 全国11カ所での意見聴取会、また議論とアンケートを組み合わせた討論型世論調査(DP) が行われました。 私たちは、8月12日締め切りのパブリックコメントに積極的参加を呼びかけるため、 緊急にエネルギー討論会を開催しました。 |
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下記のとおり開催しました。 募集期間が短いなか、多数のご参加、ありがとうございました。 |
●日時: 平成24年8月5日(日) 13:30〜16:30
●場所: 貸会議室プラザ(マイ・ルーム)八重洲北口 3階6号室 ●パネリスト: 山本 隆三氏 富士常葉大学教授 谷口 武俊氏 東京大学政策ビジョン研究センター教授 辰巳 菊子 NACS常任顧問 ●情報提供者: 田中 良典氏 内閣官房国家戦略室企画官 ●コーディネーター: 村上 千里 NACS環境委員会委員 ●参加者: 27名 |
●討論会の流れ:
NACS副会長の高橋徹より開会挨拶があった後、進行の村上より3.11以降のNACSの取組みや、 当日の討論会の流れ、今回の目的は意見を集約するものではなく、 各自が考えを整理してパブコメに積極的に参加するための開催であると説明がありました。 最初に、第1回目調査として、手元に配られた4色の紙を 使い、 参加者のエネルギー選択肢に対する支持具合を調査しました。 続いて田中良典氏より、3.11以後のエネルギー政策をめぐるこれまでの議論の流れと 3つの選択肢について説明がありました。 これに対して、 ・シナリオは2030年を目標としているがそれ以降についてはどう考えるのか、 ・原子力がつい最近まで0であった事実を基準としてシナリオを作っていないのはなぜか、 などの質問が出ました。 その後、3名のパネリストから発表がありました。 辰巳菊子氏からは、経済産業省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会の委員として、 昨年10月から30回に及ぶ議論に参加してこられた経緯と、主に環境、暮らしのリスクの視点から、 安心できる持続可能なエネルギーについての意見が述べられました。 山本隆三氏からは、日本の経済成長や料金負担、エネルギー安全保障の視点から、 真に持続可能な生活のためには経済的基盤も必要ではないか、との意見が出され、 谷口武俊氏からは、原子力の技術や安全性の視点から、安全規制や防災対策を今後私たちが注視し、 考え続けていかなければならないとの意見を頂きました。 次に、参加者同士でグループディスカッションを行い、 これまでの説明で納得できなかった点を質問として各グループ2つずつにまとめ、 パネリストに回答いただきました。 各パネリストに出された質問は以下のとおりです。 <田中氏への質問> ・ゼロシナリオは成立するのか、また廃炉の費用は入っているのか ・事故後の保障費などのコストは計算されているのか ・なぜ国は自分で決断せずに、国民の議論に任せるのか、その狙いと効果は <山本氏への質問> ・GDPが高いことが幸せといえるのか ・経済の発展と安全性をどう考えるか ・これからの日本は何で食べていくのか <谷口氏への質問> ・使用済み核燃料サイクルや核廃棄物の処理について ・原子力技術者不足や生命のリスクについて 最後に、もう一度、色紙を上げて3つのシナリオの選択状況の集計を行い、 各自が選んだシナリオに対するそれぞれの理由を書いて提出していただき、 パブコメへの参加を呼びかけ、閉会となりました。
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