知ってますか?「アクセシブルデザイン」 ~ボディソープに触覚記号がつきました~
アクセシブルデザインとは
アクセシブルデザインとは、「何らかの機能に制限を持つ人々に焦点を合わせ、これまでの設計をそのような人々のニーズに合わせて拡張することによって、製品、建物及びサービスをそのまま利用できる潜在顧客数を最大限まで増やそうとする設計」のことをいいます。
高齢者や障がいのある人に配慮した“やさしい”デザインのことで、JIS(日本工業規格)にもアクセシブルデザインに関する規格が定められています。
アクセシブルデザインの身近な例 <シャンプーとボディソープ>
- シャンプー・ボトルの触覚記号
シャンプーとリンス(コンディショナー)を区別するために、シャンプーの容器には「ぎざぎざ状」の触覚記号がつけられています。どれがシャンプーで、どれがリンスなのか、ボトルを触れば分かるので、とても便利です。
(出所:http://www.meti.go.jp/press/2014/05/20140520001/20140520001-5.pdf)
- ボディソープ・ボトルの触覚記号(2014年5月~)
最近では、固形石けんの代わりにボディソープを使う家庭が増えました。「ボディソープだと思って使ったら、リンスだった…!」きっと誰でも、そんな経験をしたことがあるでしょう。そこで、シャンプーやリンスと区別するために、ボディソープのボトルに「1本線」の触覚記号をつけることが、新たにJISに追加されました。
アクセシブルデザインとISO/IECガイド71
このアクセシブルデザインの基本指針が、ISO/IEC(国際標準化機構/国際電気標準会議)によるISO/IECガイド71「規格作成における高齢者・障害者のニーズへの配慮ガイドライン」です。
このガイドラインに定めれらた高齢者や障害者に対する具体的な「配慮ポイント」には、
(1)情報、表示、注意表示、警告
(2)包装・容器
(3)素材(材質)
(4)取り付け
(5)ユーザー・インタフェース(扱いやすさ、操作スイッチ、フィードバック)
(6)整備・保管・廃棄、
(7)建築環境(建物など)
以上7つの分野があります。
上記の例は(2)包装・容器に関するものですが、他にも様々なアクセシブルデザインが世の中には存在します。アクセシブルデザインの普及によって、高齢者や障害のある人にとって、より住みやすい、社会活動しやすい世の中が実現することを期待します。
【参考】
「包装-アクセシブルデザイン-一般要求事項」のJISを改正(JIS S0021)
日本提案の国際基準「ISO/IECガイド71」について