消費生活に関するわが国最大の専門家団体 公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 NACS(ナックス)

消費者による標準化活動

消費者による標準化活動

標準化とは

標準化とは、製品・サービスに関する品質、性能、試験方法などの様々な側面について、放置すれば多様化、複雑化するものを単純化、統一化することであり、標準化を行うことによって、品質の改善、生産能率の増進その他生産の合理化、取引の単純公正化及び使用・消費の合理化を図り、あわせて公共の福祉の増進に寄与するものです。
例えば、「単3の乾電池」といえば、その形や大きさ、性能が決まっています。もしも、乾電池の形や大きさが決まっていなかったら、製品やメーカーごとに種類の違う乾電池をたくさん買わねばならなくなり、大変不便です。このように、私たちの暮らしに身近な製品・サービスについて、一定の決めごと「規格」(ルール)を作って活用することを「標準化」といいます。

標準化への消費者参加の必要性について

これまで、標準化は製品の品質・性能の改善に重点を重点に進められ、また、それが消費者ニーズにも合致していました。しかし、産業の発展とともに製品の品質性能は格段に向上し、且つ市場に数多くの商品が投入されるようになるにつれ、私たち消費者のニーズは健康・安全志向、操作性・利便性などを重視するようになり、高齢者・障害者への配慮、環境保全の視点も欠かせません。

さらには消費形態も変化し、サービスそのものを購入したり、商品購入のために電子商取引などのサービスを利用する機会も増えています。 このように私たち消費者の価値観の多様化や消費・取引形態の変化に対応した標準化を進めるためには、消費者の代表が標準化の提案や開発・改定の審議に参加することが重要になっています。

NACSの標準化活動

現在、NACSでは標準原案を作成する最初の段階である原案作成委員会をはじめ、日本産業標準調査会の部会・専門委員会に参加して、消費者ニーズの反映に務めています。
また、2009年度より経済産業省の委託事業として、消費者への普及啓発を目的とする標準化セミナーを実施すると共に、原案作成委員会や専門委員会で消費者代表となる人材の養成に務めています。
このような人材を生かして、今後、NACSから消費者関連規格を提案し、最終的にISOなど国際提案を目指して活動していきます。

NACSの標準化活動における実績

子ども服のひもに関する規格の提案・開発(JIS L4129

東日本支部 標準化を考える会が中心になり、子ども服のひもの危険性を訴えかけたことにより、JIS L4129(よいふく)「子ども用衣料の安全性-子ども用衣料に附属するひもの要求事項」が2015年に制定されました。NACSJIS開発委員会の共同事務局を務め、規格作成の中心的な役割を果たしました。制定後も随時子ども服市場の状況をウォッチして、規格の浸透をはかっています。

標準化が考える会の提案がきっかけになりJIS化されたものには、他にJIS A4811「家庭用室内ブラインドに附属するコードの要求事項-子どもの安全性」があります。

衣類の新しい取扱い表示の普及促進(JIS A0001

20153月に家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程が改正され、201612月から衣類等の繊維製品の洗濯表示が変更されました。新しい洗濯表示は国際規格ISOに整合させたものですが、記号の変更だけでなく、強弱等の表現方法も大きく変わっています。そこで、分かりやすい説明を記載したパンフレットを経済産業省・消費者庁と協働で作成し、全国に講師を派遣して新しい表示の普及啓発に努めました。

標準化推進リーダーの育成

2017年度から2019年度まで「標準化のタネ探し」や標準化セミナーの実施を通じて人材育成に取り組み、全国7支部に標準化推進リーダーを育成することが出来ました。標準化推進リーダーは「標準化のたね探し」活動の推進役、そして標準化セミナーの講師として活動しています。

消費者が標準化活動に参画するための手引書

2014年度には、経済産業省の標準化推進事業の一環として、標準化活動への消費者参加促進のための手引書を作成しました。
近年「規格開発への消費者(代表)参加促進」は、国際的にも取り組むべき非常に重要なテーマの一つとして常に取り上げられています。したがって手引書作成に際して、特に以下の点に留意しました。

 

  • (消費者代表となり得る者が)標準化の目的と、消費生活との関係性を理解することができるようにするためのプロセス
  • (消費者保護の目線から)標準化課題の設定・提案等のプロセス、および標準化活動へ消費者代表として効果的に参加するプロセス
  • 標準化活動成果(例:作成された消費者関連の規格)の、消費者への効果的な普及啓発プロセス

 

消費者問題に携わる多くの関係者において活用されることを期待しています。(手引書「はじめに」より)

 

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消費者が標準化活動に参画するための手引書(4.21MB)pdficon_small

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