2018年10月9日、神奈川県立海老名高等学校1年生10クラスを対象に、消費者教育委員会環境グループのメンバーがエシカルファッションの授業を行ないました。「海老名高校総合学習2018プログラム」の一環としての授業です。
高校生に身近な綿のTシャツを例にとって、生産から廃棄に至るまで安く手に入る服の一生には様々な問題があり、持続可能な社会の実現に向けて、消費者としての立場のみならず企業と連携して解決していく必要性を認識してもらうのがねらいです。
ファッションの裏側の生産現場では海外の「低賃金」「児童労働」「健康被害」「環境汚染」などの問題があること、廃棄の段階ではまだ使えるにもかかわらず6割もの衣類が焼却処分されていることなどを、写真を見ながら把握していきました。こうした現状をふまえて、消費者として…企業の立場だったら…と各グループで意見を出し合ってもらいました。両方の立場の意見がよく出て、身近な衣類に対する考えを深める機会になりました。
●ディスカッションで出た生徒の意見抜粋
【企業ができること】
*作るとき*
・日本から教える人を送り、汚染した空気や水をそのまま外に出さないようにする
・前年の売れ筋と比較して生産量を決める
*売るとき*
・無理に「似合ってます」と言わない
・値段と一緒に環境問題とかインドの綿花の話を掲載する
*売った後*
・古着コーナーを設けて、古着として買い取れるようにする
・洋服のコーディネート相談窓口を作って“似合わない”などの理由をなくす
【消費者ができること】
*買うとき*
・割引に異常に反応しない
・本当に欲しいか良く考えてから買う
*着るとき*
・傷みにくくするために洗濯のタグをちゃんとみて洗濯する
・やさしく着る
*着なくなったとき*
・友達、兄弟などにあげたり、ユニクロなどに置いてある他の国に送るボックスに入れる
・本当にもう着れないのか考え、できるだけ再利用する
●作成したキャッチコピーより抜粋
・その一着 苦労の詰まった 贅沢品
・考えて それはほんとに 欲しいもの?
・服捨てる その心こそ すでにゴミ