2017年「消費者志向NACS会議」を下記のとおり開催いたしました。本会議は企業、行政、消費者関連団体の方々に対して、消費者志向経営に関する知見をお伝えすることを目的としています。消費者対応をはじめ企業経営、品質管理、法務、広報、CSRなどあらゆる場面で戦略的に消費者志向を進める人材育成の支援が狙いです。

 

開催概要
【日時】2017年8月24日(木)13:00 ~ 18:00
【会場】全国婦人会館2F
【プログラム】
1.   行政講演 「SDGs等の国際フレームワークと消費者志向経営の推進」      
消費者庁審議官 福岡 徹氏
2.   企業講演 「わが社の消費者志向経営について」
石坂産業株式会社 専務取締役 石坂 知子氏
3.消費者代表講演 「消費者視点で見る企業のSDGs活用について」
 サステナビリティ消費者会議 代表 古谷 由紀子氏

第1部の行政講演は、消費者庁の福岡審議官に、SDGsや消費者志向経営について講演いただきました。まず、国際社会における社会課題のフレームワークとしてSDGs、ISO 26000の概要や特徴を説明いただき、その上で、日本の消費者志向経営に対する消費者行政の方向性と消費者庁の推進対策の概要をまとめていただきました。日本も世界の潮流との整合性を図りつつ、社会システム全体の視点から対策を検討し、倫理的消費と消費者志向経営の同時推進に取り組むとのお話しをいただきました。参加者からは、「SDGsとISOの比較、消費者志向自主宣言についてのご説明、大変わかりやすく勉強となった。経営層にも伝える」などの感想をいただきました。

 

石坂1-2

 

第2部では、石坂産業株式会社の石坂専務取締役から、産業廃棄物処理業者である同社の特徴と環境や地域住民、社員等に対する「おもてなし経営」の取り組みを中心とした消費者志向経営について、非常に具体的にご紹介いただきました。参加者からは、「感動した。本業と地域貢献→共生そして企業価値の向上を実現している点が素晴らしいと強く感じ、感銘を受けた。参考になることが多くあり触発された。」などの感想をいただきました。

 

石坂3-7

 

第3部では、サステナビリティ消費者会議の古谷代表から、消費者視点で企業のSDGsの活用を見るために、持続可能な社会を目指す中での企業の消費者志向活動の事例を評価ポイントとともにご紹介いただきました。参加者からは、「企業のとりくむべき課題がわかりやすかった。企業がおこす負の影響について考える必要性を強く感じた」などの感想をいただきました。

講演後の情報交換会には3名の講師全員に出席いただき、SDGsや持続可能な社会の視点での消費者志向経営に関して、多くの参加者と交流を深めながら情報交換を行うことができました。未来を見据えた国際的な視点を身近な消費者や実務のレベルに取り込んで考えるという話題は、参加者にとって非常に興味深く、関心の高さが伺えました。改めて、消費者志向経営について考える良い機会になったのではないかと思います。