Z世代と考える
NACSフォーラムを開催!
NACSフォーラム「最新の消費者問題を共に考える」を、2023年2月25日に開催しました。京都産業大学の坂東俊矢先生をコーディネーターに迎え、10代~20代のZ世代参加者を東京の二子玉川会場とオンライン会場で結び、「美容医療」と「副業トラブル」について学び、考える2時間でした。
コーディネーター
- 坂東 俊矢 先生
- 京都産業大学法学部教授
特定適格消費者団体 KC’s 常任理事
消費者問題の法律的な解決をライフテーマに活動中
目次
PART1「あなたは18歳の自分をおとなだと思いますか?」
視聴時間:約16分
18歳の高校生、あなたは、おとなだと思いますか?それとも子ども?改正民法が施行され、140年以上ぶりに成年年齢が引き下がったちょうどその頃、18歳を迎えたあなたへ。問いから始まるNACSフォーラム。
「おとな」の条件って?
「おとな」の条件って?何だろう。会場からは「経済的に自立ができていること」「精神的な自立と経済的な自立は別だと思う」といった意見が活発にあがりました。18歳で出来ること18歳でも出来ないこと。その違うは何だろう。自分が考える「おとな」の条件は、隣の参加者と同じ?それとも違う?
PART2 「美」に関する契約をめぐる若者の意識と契約トラブル
視聴時間:約20分
最初のテーマは「美容医療」。若者と「美」にまつわるトラブル例をあげながら、コーディネーターの坂東俊矢先生と会場が織りなすセッションが徐々に熱量をあげ、盛り上がりをみせていきます。これこそライブ!
プチ整形のつもりで来院したはずが、最初に思っていたのと全然違う施術を当日受けてしまう契約トラブル。さて、これはどうやって防ぐ?それとも個人の自由?「美容医療の当日施術」について、自分の視点を互いに伝えあいます。
PART3 暗号資産やマルチ商法などお金にまつわるトラブル
視聴時間:約26分
2つめのテーマは「若者とお金」。ネットやSNSで検索すれば、次々と出てくる「楽して儲かる」勧誘話。そして、友人やサークル仲間だと思っていた相手からのビジネスチャンスの話。そんなうまい話は無いけれど、特定商取引法という法律の強い規制があっても、年間1万件近くの相談が寄せられるマルチ商法や、お金を増やす「暗号資産」の投資トラブル例に、被害防止のアイデアを、参加者に問いかけます。
楽して稼げる副業、お金が勝手に増えていく、よく分らなくてもサポートするから大丈夫。そんな勧誘やトラブル、周りで聞いたら、あなたならどうするだろう。「おとな」だったら、どうする?
PART4 改めて考える。「おとな」って?
どんな「おとな」になりたいですか?
視聴時間:約14分
自分の声や視点は、あの子の見えてる世界と視点にぶつかり、重なり、違うキセキが生まれる。あなたが考える消費生活の「おとな」像、もっと深く聞きたいです。変わった?それとも変わらない?
参加者アンケート(一部抜粋)
本日の講座で最も印象に残ったことを教えてください。
- ・美容医療等契約を結ぶ際に、私はトラブルを防ぐための対策が必要だと考えていたけれど、それだけではなく本人の意思決定を尊重するという視点も大切であることを知った。
- ・坂東先生は気さくな印象で、話が面白く、聞いていて楽しかった。
- ・契約に関する法律は、個人の自由を尊重しつつ誤って負った責任から守るためのものであり、法律の範囲を考える際には消費者の保護と自由どちらも考えなければいけないということを学んだ。
- ・頼れる人に相談して意思決定のできる人間が大人であると再確認できた。
NACSフォーラムのこれからに期待することは何ですか?
- ・若年層の消費者問題に悩む人たちが頼れるツールとして周知されていくこと。
- ・友人を誘って気軽に参加できるような会を増やしてほしい。
- ・成人になる前の義務教育段階である小学校・中学校で使える資料や教材などを用いて、より深く教育現場と連携すること。また、子どもたちの親世代に向けた、情報の発信(子どもの消費者トラブルを防ぐ方法、気づきや対処法についてなど。