電気洗濯機による事故(NITE)

■PSマガジン293より
《電気洗濯機による事故》

【事例1】
使用中の電気洗濯機から異音がし、電気洗濯機が転倒した。
→防水性の洗濯物(シャワーカーテン)を洗濯したため、脱水時に回転が不安定となって異常振動し、転倒したものと考えられます。なお、本体表示及び取扱説明書には、「防水性のシートや衣類は、洗い、すすぎ、脱水をしない。異常振動により本体が転倒するおそれがある」旨、記載されていました。

【事例1の注意事項】
電気洗濯機で防水性のカーテンや雨ガッパなどを洗濯・すすぎ・脱水しないでください。脱水時に衣類や繊維製品から水が出ていかないまま回転して、たまった水が片寄ったり、急に抜けたりしてバランスが崩れ、激しく振動して転倒することがあります。

【事例2】
使用後の電気洗濯機(乾燥機付)から発煙し、洗濯物の一部が焦げた。
→油分が付着したタオルを洗濯・乾燥したため、残留していた油分が酸化熱により自然発火したものと考えられます。なお、本体及び取扱説明書には、「油分の付着した衣類を洗濯・脱水・乾燥しない、油などの酸化熱による自然発火や引火の恐れがあるので絶対に乾燥しない」旨、記載されていました。

【事例2の注意事項】
食用油、美容オイル、塗料等が付着した衣類を洗濯・脱水・乾燥しないでください。油分が酸化して発熱し、自然発火に至る恐れがあります。

【事例3】
使用者が運転終了ブザーを聞いてから上蓋を開けると、脱水槽が止まらず回転していた。洗濯物を取り出すために右手を入れたところ洗濯物に指を巻き込まれ右手人差し指を骨折した。
→使用者が洗濯槽が停止しないうちに洗濯物を取り出そうとして手を入れたため、指に洗濯物が絡まり負傷したものと考えられます。なお、取扱説明書及び本体表示には、「15秒以内で脱水槽が止まらない場合は使用を中止し、修理依頼することや、脱水槽の回転が止まるまで手を入れない」旨、記載されていました。

【事例3の注意事項】
洗濯槽の回転が完全に止まるまでは、絶対に中の洗濯物に手をふれないでください。ゆっくりした回転でも洗濯物が手に巻きついて、大けがをすることがあります。また、蓋を開けても脱水槽の回転が止まらない場合は、故障のおそれがあります。このような場合は、使用を中止して販売店などに修理を依頼してください。なお、平成21年に電気用品安全法の技術基準省令が改正され、平成22年9月以降に製造または輸入された、全ての脱水機能を有する電気洗濯機および電気脱水機に対しては、蓋ロック機構(回転が停止するまで蓋が開かない構造)が義務化されています。

■洗濯機の事故に関する資料も併せてご参照ください。
(注意喚起ミニポスター(動画等) 「1-13」「1-29」)
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/index.html#product1-13
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/index.html#product1-29

NACS東北支部では、国民生活センター、製品評価技術基盤機構(NITE)が発行するメールマガジンから、東北6県の消費生活に関連する講座・セミナー・イベント、注意喚起などを抜粋してお知らせしております。(メールマガジンからの転載に関しては、国民生活センター、製品評価技術基盤機構、各自治体より2010年2月から承諾をいただいております。)
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