高齢者の死亡・重傷事故(NITE)

■PSマガジン296より
《高齢者の死亡・重傷事故》

【事例1】使用者(90歳代)が電動車いすに乗車中、工事現場の穴に転落し、病院に搬送後、死亡が確認された。
→ 工事現場の誘導路を走行中に誤って道路脇にあった橋脚設置中の穴に転落したものと考えられます。

【事例2】手すり(床置き式)をベッド脇で使用中、使用者(80歳代)の身体が手すりとベッドの間に挟まった状態で発見され、3日後に病院で死亡が確認された。
→ 手すりをベッドから離して設置していたために、使用者が手すりとベッドの間に落ち、長時間身体を圧迫されたものと考えられます。なお、取扱説明書には、「ベッドサイドに置く場合はベッドの間にすき間がないように設置する」、「すき間があると身体を挟んで怪我をする恐れがある」旨、記載されていました。

【事例3】ガスこんろを使用していたところ、着ていたTシャツに着火し、火傷を負った。
→ 使用者(60歳代後半)が来ていたTシャツは裾や襟部がゆったりとしたデザインでした。ガスこんろに近づいた際に、こんろの炎が着火したものと考えられます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【事例1の注意事項】
道路の端は傾斜等によってバランスを崩すこともあるので、端により過ぎないようにしてください。また、穴や段差等、転倒、転落のおそれがある場所を避けて走行してください。加えて、周囲の方も、使用者の体調や身体機能の変化を見極め、運転に不安があると思われるときは、使用を制限することを検討しましょう。

【事例2の注意事項】
ベッドサイドに手すり等を設置する場合はベッドと手すり等の間にすき間が生じないように設置し、必要に応じてカバーやクッション等ですき間を埋めてください。すき間があると、身体が挟まれるおそれがあります。

【事例3の注意事項】
ガスこんろで調理をする時は、裾や袖が広がった、ゆったりした衣類を着用しないでください。ガスこんろの火が衣類に着火する危険があります。また、高齢になるとは青い炎が見えにくくなり、実際の炎の大きさよりも小さく見えてしまうので特に注意が必要です。

■高齢者の死亡・重症事故については、平成29年9月14日に「高齢者の死亡・重傷事故を防ぐために」としてプレスリリースを行っております。
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2017fy/prs170914.html

■高齢者の事故に関する資料も併せてご参照ください。
(注意喚起ミニポスター(動画等) 「3-26」)
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/sonota/index.html#product3-26

NACS東北支部では、国民生活センター、製品評価技術基盤機構(NITE)が発行するメールマガジンから、東北6県の消費生活に関連する注意喚起などを抜粋してお知らせしております。(メールマガジンからの転載に関しては、国民生活センター、製品評価技術基盤機構、各自治体より2010年2月から承諾をいただいております。)
NACS東北支部HP「ピックアップ情報」を是非、ご覧下さい。

NACS東北支部HP http://www.nacs.or.jp/touhoku/index.html