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中国地域消費経済問題研究会

中国地域消費経済問題研究会 自主研報告

11月11日(土)、広島市消費生活センター研修室において、会員の田中実さんと幸山常男さんに講師をお願いし、標準化についての自主研の研修会を開催しました。参加者は8名でした。来年度以降、地方の支部においても標準化の事業が開催される予定なので、その事業に備えて、まずは「標準化」についての理解を深めることが目的の研修でした。

まず、田中さんより、5月末に参加された標準化推進リーダー養成キックオフミーティングについての報告がありました。「標準化」について、消費者が自ら考え提案できるようになるために、「標準化」を提案・推進できる人材を育成することを目的として開かれた全国大会とのことで、非常に熱意ある意見交換がなされたとのことでした。

次に幸山さんより「標準化を消費者の視点で考える」ことをテーマとして、事例や資料を豊富に交えながらわかりやすい説明がありました。

標準化の重要性を語るエピソードとして「ボルチモアの大火災」の紹介がありました。大火事が発生し、他の多くの州から消防活動の応援がありましたが、各州で消火栓やホースの形状が違ったので、消防活動がうまくいかず、大火災になったのです。また、子供の事故をきっかけに洋服や回転扉、ブラインドのコードなどが標準化されていった過程についても解説いただき、標準化が社会にもたらす安全性・利便性について理解することができました。

最後に、受講者を二班に分け、「標準化のタネを探す」ワークショップを開催しました。こんなことが不便、こんなことは標準化できるのではないか、と活発な意見が交わされ、「エレベーターのボタンの並び」「スリッパのすべり止め」「詰め替え用洗剤等の単価表示」などについて標準化が検討できないかという提案がなされました。

「標準化」という言葉だけ聞くととっつきにくくて何をすればよいのかわからない印象でしたが、田中さんと幸山さんの話を聞き、参加者全員で意見を交わすことによって「標準化の提案でより安全で便利な社会への手助けになればいいな」と思えるようになりました。

皆さんも、「こんなことが不便」「こうしたら安全なのに」といった標準化のタネを日々発見して頂けたらと思います。

(広島 溝下 祐子)

 

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